被相続人である父に借金があることがわかってしまった!

父が亡くなって遺産整理をしていたら、

借金があることがわかってしまった。

「銀行のカードローンから、消費者金融、クレジット会社までいろいろ請求書が出てきたけれど、全部で借金がいくらあるのかわからない。この借金相続人である私が払わないといけないの?」

「父の遺産は不動産だけで預貯金は全くないし、借金は返せそうにない。どうしたらいいの?」

相続人はプラスの財産だけでなく、マイナスの財産である借金についても相続しますので、相続するのであれば借金を返済しなければなりません。
もちろん相続放棄をすれば借金を相続しなくてよくなります。
但し、プラスの財産である不動産についても相続できなくなります。

従って、今回のケースだとマイナスの財産である借金がプラスの財産である不動産よりはるかに大きいのであれば、どうしても不動産を残したいといった特別な事情がない限り、相続放棄をするのがよいでしょう。
反対に、借金がそれほど大きくなく不動産の価値のほうが大きいなら、相続した方がいいでしょう。

とはいっても、今回の場合のように父親が亡くなってはじめて借金が分かった場合、借金がいくらあるのかすぐにわからないのが通常でしょう。
借金の金額がわからないことには、
相続放棄するべきかどうか判断できません。

借金がどれぐらいあるかわからない。どうしたらいい?

そもそも借金がほんとに借金なのかもわかりません。
なぜならそれが過払い金かもしれないからです。
つまり、
亡くなられたお父様が、高金利の消費者金融と長い間取引きされていた場合には、借金は実は過払い金というプラスの財産であることも少なくありません。

従って、まず借金がいくらあるのか?これをはっきりさせましょう。

お父様が亡くなられた後、通常1か月以内に借金の返済日がきます。
貸金業者等は、お父様が亡くなられたことは知らないわけですから、返済日に返済がないと郵送なり電話なりで支払いの催促をしてきます。1回遅れただけでは連絡してこないところもありますが、続けて2回支払いが滞れば間違いなく連絡してくるでしょう。
お父様宛の電話と郵便をこれでもかというほど徹底的にチェックします。
家族に内緒で借入れされている場合には、貸金業者がわざわざ個人名で請求することもありますから要注意です。

次に、お父様の通帳もチェックします。引き落とし振込先に貸金業者の名前がないかこちらもくまなく探します。記帳する前の繰越前の記帳も含めあるもの全て調べます。

そして何よりやらなければならないのが、信用情報機関への照会です。

信用情報機関とは、一般の個人の方と貸金業者等との、クレジットやローンなどの信用取引に関する契約内容や返済・支払状況・利用残高等が記載されている情報を管理している機関のことをいいます。この情報は誰でも見れるわけではなく加入しているお金を貸す側である貸金業者等が閲覧することができます。

貸金業者等はこの信用情報機関を利用して、
「この人にお金を貸してもいいのかな?」と判断するために情報を共有しているわけです。

返済が滞ったり自己破産した場合には、信用情報機関にその旨記載されます。このいわゆる事故情報が信用情報に載ることをブラックリストに載ると表現したりするわけです。つまり実際ブラックリストというものは存在するわけではなく、信用情報機関に事故情報が記載され、以後借入れができなくなる状態をブラックリストに載ると表現しているだけです。

信用情報機関が有する情報は加入している貸金業者等しか閲覧できないのですが、借入れしている本人は個人情報開示請求に基づき本人に関するものについてのみ閲覧することができます。本人の相続人も本人に関するものに限り、調べることができます。

信用情報機関は3つありますので3つ全てに照会する必要があります。

それぞれ郵送で請求することになりますので請求先のリンクも貼っておきます。

お父様が亡くなったことがわかる除籍謄本等、相続人であることがわかる戸籍等が必要書類となりますので用意しておきましょう。

手数料として1000円の小為替も必要となりますので、こちらも郵便局等で購入し用意しておきましょう。

1.全国銀行個人信用情報センター

2.シー・アイ・シー

3.日本信用情報機構

 

被相続人の借金を調べる方法(まとめ)

1.相続開始後1~2か月の間、貸金業者等からの郵便での請求、電話での請求がないか徹底的に調べる。

2.被相続人の通帳を繰越前も含め、貸金業者等の名前がないかくまなく調べる。

3.3つの信用情報機関に個人情報開示請求により照会する。

 

相続放棄には3か月という期限があります。被相続人の相続財産内を限度として支払いする限定承認という手段もありますがこちらも3か月という期限があります。従って、借金がどれだけあるかはできるだけ早く調べ、相続をするべきかどうかの判断をすることが大切だと思います。